転職前に知っておきたい「年俸制」|よくある誤解とメリット

企業を探していると「年俸制」という言葉を目にすることはないでしょうか?プロスポーツ選手の契約時には耳にすることも多い「年俸制」。しかし、具体的にはどのようなものなのか、知らない人が多いこともまた事実です。

そこで今回は年俸制について、月給制と比較しながらよくある誤解とメリットをご紹介します。

年俸制とは何か?

年俸(ねんぽう)とは1年単位で支払われる報酬のことを指しています。つまり年俸制とは1年単位で給与が決定する仕組みのこと。

1年単位で決定した給与を1年(=12ヶ月)で月々支給していきます。ただし月々の支給額は企業によって異なり「年俸を12分割して毎月支給」する企業もあれば、「年俸を16分割して1/16を毎月支給」する企業もあります。

16分割する場合は1/16が毎月支給され、4/16が余りますよね?その場合は夏季、冬季に2/16ずつ支給する場合がほとんどです。

年俸制だからと言って1年分の給与が一度に支給される訳ではありません。これは労働基準法によって定められている原則に基づいているからです。

年俸制と残業代

1年単位で給与が決定している年俸制では、残業代はどうなるのでしょうか?実際には年俸制を採用している企業では「みなし残業代制」を採っていることが多く、残業代も含まれている給与体系になっていることが多いようです。

その場合は「年俸〇〇万円には〇時間の残業代に相当する対価として〇万円が含まれるものとする」といった主旨が定められていることが条件となります。

「年俸制だから残業代が出ない」のではなく、「見なし残業代制だから規定時間内の残業代は出ない」ということが正しい認識です。年俸制に抵抗がある方はこの点を誤解されていることも多く見受けられるでしょう。

月給制との違いとは?

それでは年俸制と月給制を比較してみましょう。

年俸制は「1年単位で支払われる給与が決定している」ものに対して、月給制では1年単位で支払われる給与は賞与による変動があります。また昇給が年に複数回ある企業であれば月々の給与も1年間の中で変動することも考えられます。

賞与は企業の業績、部署、個人の評価によって変わる為に「必ずしも〇〇万円貰える」ものではありません。その為、年俸制と月給制の違いとしては、この「1年単位で支払われる給与が決定している」かどうかが話されるのです。

またこの点に年俸制のメリットがあるとも言えるでしょう。

年俸制のメリットとは?

1年間の計画が立てやすい

年俸制では1年間で支払われる給与が変わることはありません。

月給制であれば月ごとや賞与によって給与が変化することも有り得ますが、年俸制で決定した年間の報酬に変動はありません。また14分割、16分割の給与体系であれば夏季、冬季に月収とは別のまとまった収入も得ることが可能です。

月給制であれば賞与はどの程度貰うことが出来るのかは時期が近付かなければ分からないものですが、年俸制であれば期の始まりに知ることが出来ます。

その為に年俸制は年間のスケジュールも立てやすいと言えるでしょう。

業績・成果による収入変動が無い

1年間という単位で見れば収入の変動が無い。それは仮に採用時に期待されていた成果や、目標が達成できていなかったとしても、1年間は評価による収入の変化はありません。

例えばスポーツ選手。年俸制が多いプロ野球選手やプロサッカー選手はシーズン中に怪我をしたとしても、年俸自体は当初に定めた報酬を得ることが出来ています。(1年単位で決定される為、もちろん翌年年俸の査定には影響が出ますが)

一般的な会社員であったとしても、年俸制は賞与に左右されることなく1年間は必ず定められている報酬を受け取ることが出来ます。これは年俸制ならではのメリットと言えるでしょう。

年俸制は会社が勝手に決める?

よくある誤解として先述の「年俸制=残業代が無い」ということも挙げられますが、「年俸制は経営者によって勝手に給与が決められる」「大幅に減給されることもある」と考えている人もいらっしゃいます。

「年俸制だから会社が勝手に給与を決める」も年俸制の誤解です。これもプロスポーツ選手のニュースが与える影響とも考えられるでしょう。

プロスポーツ選手が活躍出来た翌年は大幅に年俸アップ、スランプに陥った翌年は大幅な年俸ダウン。契約更改の時期にはスポーツ新聞などで大きく取り上げられていることを目にします。

同時にプロスポーツ選手の契約更改でも球団との話し合いの場が持たれています。あくまでも選手が提示年俸に合意、サインした上で年俸は決定するのです。これは一般的な会社員も同様です。

特に年俸の減給については、就業規則で年俸額決定に関する緻密な設計が出来ており、且つ正当性が認められる理由で無い限りは会社が一方的に年俸額を決定することが出来ません。

就業規則の緻密な設計とは”年俸額決定の為の評価基準や年俸額減給の限度…など”様々な点が事前に定められている必要があります。あくまでも年俸は会社と労働者、双方の合意が成立して年俸額が決定されるのです。

年俸制、月給制にせよ入社前の確認が大切

残業代や減給に関する誤解が多いように、年俸制だからという理由でマイナスに働くことが多い訳ではありません。

月給制にせよ、年俸制にせよ、毎月1回以上給与が支給されることには変わりなく、また昇給・給与改定を決定する評価も正当なものである必要があります。

年功序列の給与制度から、成果主義に変化してきた日本でも年俸制を取り入れている企業は多くなりました。年俸制を嫌悪していると事業内容や仕事内容に関係なく、多くの求人を見逃してしまうことに繋がります。

就業規則や評価制度などは入社前に確認しておくことで、転職後のトラブルを防ぐことが出来るでしょう。もちろん、転職前に会社の全てを把握することは難しいものです。それでも確認出来ることはしっかりと確認し、自分が納得した上で入社を決めることをお勧めします。

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