転職前に知っておきたい「フレックスタイム」|目的とメリットは?

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近年良く見かける「フレックスタイム制」。採用情報で見かけたことはありませんか?

何となく、イメージとして、「自分の好きな時間に働くことが出来る制度」と思われている方も多いのではないでしょか?ちなみにこれは考えとしては誤っていません。

では具体的に「フレックスタイム制」とは何を指しているのか?今回はフレックスタイム制の意味と、目的や導入メリットについてご紹介します。

そもそもフレックスタイム制とは?

「え?そもそもフレックスって何?」と思われた方。フレックス、フレックスタイムとはそのまま英語から来ています。

フレックス(flex)は英語で曲げること。畳むこと。その柔らかな印象から、柔軟に物事を行なう、扱うという意味に広がっています。

ビジネス上では制度・組織に柔軟性のある考えを持たせることとして使われています。

つまりフレックスタイム(flextime)は時間に柔軟性を持たせ、「会社へ出社する時間・退社する時間を各々の社員が自由に決めて良い制度」ということです。

定時が決まっている企業では「朝9時〜夕方18時まで」と定時が決まっています。しかしフレックスタイム制であれば何時に出社して、何時に退社しても各社員の自由です。

それでは毎日昼12時〜夕方17時までで良いのか?これは誤りです。

フレックスタイム制であっても、あくまでも労働時間は変わりません。出社時間・退社時間は自由ですが、会社が定める労働時間は勤務する必要があります。

このフレックスタイム制については労働基準法でも定められており、労働基準法第32条第3項に明記されています。

フレックスタイム制の決まり

労働基準法第32条第3項に習えば、フレックスタイム制は1カ月を上限とする清算期間内における総労働時間を事前に定め、社員は清算期間内であれば各労働日の労働時間を自由に決めることが可能です。

例えば1週間を清算期間とし、期間内の総労働時間が40時間と就業規則にあるのであれば、労働者である社員は1週間で40時間は働く必要があります。

つまり、こういうことです。

企業
何時から何時まで働くのは自由だけど、1週間で40時間は働いてくださいね。

しかし、このようにも思うかもしれません。

あなた
じゃあ、月曜日と火曜日は20時間ずつ働くので、水曜日〜金曜日は休んでも良いですか?

社員全員がこのような働き方になってしまっては、ほとんど休みの社員ばかりになってしまいます。またミーティングや情報共有の時間も作れません。

そうならないように、基本的にフレックスタイム制を導入する企業では「フレックスタイム」と「コアタイム」が設けられています。

フレキシブルタイムとコアタイム

フレックスタイム制を導入するには、就業規則に規定した上で社員(労働者)と労使協定を締結しなければなりません。労使協定では清算期間内における労働時間だけではなく、標準となる1日の労働時間を定めています。

また労使協定では「コアタイム」を定めることも可能。コアタイムとは社員が必ず会社にいることが必要である時間のことです。いくらフレックスタイムだと言っても、コアタイムが10時〜16時と定められていた場合には、その時間内は必ず会社にいる必要があります。

同様にして自由に出社が可能な時間(フレキシブルタイム)に制限を付けることも可能です。誤解されがちですが、フレックスタイムであったとしても深夜業(午後10時〜午前5時)に対しては割増賃金が掛かります。社員皆が割増賃金で働かれては金銭的な負担が業に掛かってしまいます。

その為には企業はフレキシブルタイムを設けて、「あくまでも何時〜何時であれば出社・退社は自由」と制限を掛けることも多くあります。

図:フレックスタイムの例

フレックスタイム制のメリットは?

「何だ。結局コアタイムが決められているのか・・・」

と思ったかもしれません。ただしこれは業務を正しく遂行するために必要なことです。全員が完全に好きな時間に出社して、好きな時間に退社していたら、ミーティングを行うのも一苦労です。下手すれば上司に合わせて22時スタートのミーティングなんて起きてしまうかもしれません。

また同じ業務を行なっているのに深夜に出社している人が、自分よりも高い給与だったとすればどう感じるでしょうか?フレックスタイムは正しく運用出来れば労働者にとって魅力的な制度ですが、かもすれば余計に仕事上でのストレスを生んでしまう可能性があるのです。

フレックスタイム制が正しく運用出来れば、社員1人1人のライフスタイルに合わせた働き方を実現することが出来ます。

朝早く会社に来て、夜は早く帰りたい社員はコアタイムが終了すれば自由に退社することが可能。反対に家庭の事情で朝はどうしても出社出来ない社員は、コアタイム開始から出社、という働き方が実現出来ます。

フレックスタイムを活かす

転職で重要なのは制度の有無よりも「実情」

・フレックスタイム制により、社員1人1人のライフスタイルに合わせた働き方が実現出来る

これがフレックスタイム制の最大のメリットと言えます。またフレックスタイムにしたことで個人の自主性や業務効率向上への意識付にも働き、生産性が向上する。そのようなことにも繋がるでしょう。

とは言え、日本ではまだまだフレックスタイム制を採用している企業も少ないことが現実。一般化されていないからこそ、課題も多苦あります。事業に合わせて適切なコアタイムやフレキシブルタイムを設定しなければ業務に支障をきたすこともあり、中にはフレックスタイムにしたことで社員の時間に対する考え方がルーズになってしまった例も。

フレックスタイム制に惹かれて入社を決めたが良いが、先輩社員が全然会社に来ない。他の社員は時間を守らない。仕事への考えも緩くなり、頼んだ制作物は納期通りに上がってこない・・・そのような環境では入社後にギャップが生まれてしまうかもしれません。

正しく運用出来ているかは、また別の話です。転職時には制度だけで決めるのではなく、大切なのは「制度が正しく運用され、効果を発揮しているか」を判断することだとも言えます。企業の内情をしっかりと把握した上で、入社を決めることが重要です。

それでは、フレックスタイム制に関するご紹介はここまで。少しでも皆さんの転職活動にお役立ちしていれば幸いです。

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