面接での「やりたいこと」の答え方~回答へのポイントと質問意図~

面接で「あなたはこの会社で何をしたいと思いますか?」と、聞かれたとします。志望動機や転職活動で大切にしている軸は答えることが出来ても、意外に答えられないものが何をやりたいのかでしょう。答えることが出来たとしても「こんな答えで良いのだろうか・・・?」と多くの人が疑問を抱えたまま面接を終えてしまうのも、この質問の特徴です。

そこで今回は面接での「やりたいこと」の答え方について、そもそもの質問意図と回答へのポイントをご紹介します。

なぜ企業は「やりたいこと」を聞くのか?

企業がやりたいことを候補者に聞く意図としては企業とのマッチング度合い(企業に合っているかどうか)を図っている部分が大きくあります。新卒の学生でも聞かれることは多くあるでしょう。しかし新卒採用は中途採用の異なり、応募職種が限定されています。新卒採用で多く見かけられる総合職採用であれば、「将来的にはマーケティングの分野に携わりたいと考えています」「人事職にも興味があります」・・・など、何を答えたとしても不自然さは感じないでしょう。

当然のことながら製造業の企業に対して「IT業界で経験を積みたい」と答えれば、そもそも応募してきた不自然さは拭えませんが。

新卒採用であっても、中途採用であっても、この「やりたいこと」は応募している企業に入社した後にやりたいことは何かを聞かれていることが大前提となります。特に中途採用であれば将来の夢やビジョンと異なり、応募している企業へ〇〇職として入社した後に何がやりたいのか?を問われています。

分かりやすくスポーツクラブで考えてみましょう。サッカークラブのトライアウトの中で面接があったとすれば、やりたいことは聞くまでも無く「サッカー」のはずです。より具体的にポジション別で、ゴールキーパーとしてトライアウトを受けているとすれば「サッカーの中でもゴールキーパーをやりたい」ことは明確です。

ではなぜ企業は〇〇職として自社に応募している候補者に対して、わざわざやりたいことを聞くのでしょうか?自社に合っている人材かどうかを図る為に、大きく3つの観点から候補者を捉えています。

真剣に応募してきたかを見ている

インターネットが発達したことにより、昔と比べて求人応募は非常に簡単になりました。クリック1つで応募することもできる上、希望している条件に合う企業であれば「一括応募」が出来る求人サイトもあります。つまり本当にやりたいと思わない仕事だとしても候補者が企業に応募している確率も高くなっているということです。

実際に面接を行なっていると、そのように感じる候補者も増えています。あるいは仕事内容や事業内容に惹かれたのではなく、あくまでも福利厚生や休日、条件面に惹かれたのだろうと思われる方も多々いらっしゃいます。

入社後のミスマッチを防ぐ為に、本当に自社の〇〇職として働きたいのか、何をやりたいのかを再度面接の中でも確認しています。面接官も真剣に応募してきたかどうかは回答の内容が具体的であればあるほど、その熱意が伝わってきます。

どこまで先を見据えているかを見ている

将来のビジョンと関連付くことではありますが、単純に営業職として応募してきたからと言って営業職をやりたい人を求めている企業ばかりではありません。応募職種として経験を積んだ後に、どのような仕事に携わっていきたいのかを見ています。あるいは、そこまで見据えた上で応募してきているのか。

先程のスポーツクラブの例で言うならば、「サッカーの中でもゴールキーパーをやりたい」ことは明確なのですが、プレーヤーとして活躍した後のことは人それぞれの価値感によるでしょう。ゴールキーパーとして生涯やっていくのか、ポジションを変えたいとは思わないのか。ゆくゆくはコーチとして指導を行いたいのか、マネージャーという裏方としてチームを支えたいのか。

仕事も同じく〇〇職のプレーヤーとしてずっと活躍していきたい人もいれば、マネージャーになりたい人、キャリアチェンジを図っていきたい人など様々な価値観の人が面接を受けます。自社に応募してきた際にどこまで先を見据えているかによって、長い期間自社で活躍したいと考えている人なのかを判断することが出来ます。

自社を理解しているのかを見ている

1、2と企業が見ている点をお伝えしましたが、当然ながら自社のことを理解していなければ答えることは出来ません。したがって、そもそも自社のことを理解しているのかを「やりたいこと」を聞くことで確認しています。

例えば「営業職として活躍し、実績を積んだ後にゆくゆくはマーケティング職としてキャリアを積んでいきたいと考えています」と答えたとします。しかし応募している企業にマーケティング部が無かったとしたら、面接官はどのように感じるでしょうか。自社のことを理解していない、あるいは自社との不適合(ミスマッチ)感を与えてしまうでしょう。

自社のことを理解した上で応募してきているのか、そして自社の求める人物像と合っているかを見極める為にも、「やりたいこと」を聞くことは大きな意味を持つのです。

「やりたいこと」への回答ポイント

ここまでは企業はなぜ面接でやりたいことを改めて聞くのか、その質問意図をご紹介してきました。ここまでを踏まえた上で、回答へのポイントを考えていきましょう。

「やりたいこと」への回答ポイント

・応募職種とやりたいことが合っているか
・事業内容とやりたいことが合っているか
・応募企業でやりたいことは実現可能か
・やりたいことが明確かつ具体的であるか

「やりたいこと」を面接で伝えるにあたり、応募職種や役職でやりたい「近い未来」のことと、将来的に応募企業でやりたい「遠い未来」のことをセットで伝えると企業に納得感のいく回答となるでしょう。

上述の企業がやりたいことを質問している意図を踏まえて考えるならば、近い未来のことだけを答えるだけでは長期的に働く意思が見えにくく、遠い未来のことだけを答えてしまうのであれば真剣に応募してきたのかが見えにくくなってしまいます。

やりたいことは「近い未来」+「遠い未来」で答える

やりたいことを答えるには応募職種の中でも役職・役割もキーポイントとなります。1人のプレーヤーとして応募していることと、マネージャーとして応募している場合では入社後に想定される仕事内容も異なる為、同じような答えにはなりません。

まずは応募職種でどのような仕事を行い、どのような実績を上げていきたいのか。この部分が明確であることが必要です。3~5年後、10年後の遠い未来では将来のビジョンを重なる点も往々にしてありますが、将来自分がやりたいことを実現する為には、まず応募職種(=自分が入社後に与えられる役割)において結果を出すことが前提となるからです。

つまりは自分が「やりたいこと」を素直に答えるだけではなく、企業から直近で何を求められているのかも念頭において答えることが必要となります。

企業で求めていることや何が実現可能かを考える

やりたいことを聞かれて「近い未来」+「遠い未来」をセットで答える・・・そこで企業とマッチングしているかどうかが問われます。

若い人の中には、ゆくゆくは企業内でキャリアチェンジをして新しい職種にも挑戦していきたいと考える人も多いでしょう。もちろん企業内でのキャリアチェンジが活発に行なわれている企業も少なくありません。

しかしながら1つの職種で専門性を極めていくことを良しとしている企業、1つの職種でマネジメントを経験してもらいたいと考えている企業もあります。これは企業の考え方や価値観が反映されています。そのような企業に遠い未来は「キャリアチェンジを目指したい」と答えれば不適合にも感じ、実現することも難しいでしょう。

あくまでも応募している企業で実現可能なこと、考え方や価値観に合っているかが重要になります。本当に遠い未来、そのような仕事を行いたいのであれば転職先自体を考える必要もありますが、漠然としたイメージで伝えているのであれば内容を見直す必要もあるでしょう。

明確かつ具体的であることもポイント

近い未来であっても、遠い未来であっても、企業の価値観に合っている合っていないに関係なく、自分のやりたいことは明確かつ具体的に伝えましょう。特に即戦力採用よりもポテンシャル採用では重要なポイントです。

複数のポジションにおいてポテンシャル採用を行なっている企業であれば、候補者が希望している「遠い未来」に応じて、面接内で応募職種とは異なるポジションでのオファーをされる可能性も有ります。しかし話す内容は漠然としたものでは、企業も判断付きかねる場合も。

やりたいことが特に決まっていない人は急に「明確にしてください」と言われたところで難しいかもしれません。そのためには自己分析を行うこと、そして何が実現可能な範囲なのかを理解しておかなければなりません。

身近な人に相談することで自分自身を見つめ直し、やりたいことが何かが見えてくる人もいます。または転職エージェントのキャリアカウンセリングを受け、情報収集を行ない、やりたいことが徐々に出てくる人もいます。

転職することでの自己実現を達成する為に、まずは自分自身のやりたいことが何なのか、本音の部分で時間を掛けて見つめ直していくことで「やりたいことは何か?」という質問にも恐れることなく答えられるようになるでしょう。ぜひ、ここまでご紹介してきた内容が少しでも転職活動にお役立ち出来れば幸いです。

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